「横浜で、相続にくわしい税理士さんを教えて」
お客さんがAIにこう聞いたとき、あなたの会社の名前は出てくるでしょうか。

ChatGPTやGemini、Google検索の上に出る「AI概要」。こうしたAIに聞いて、そのまま答えをもらう人が増えています。なぜこの変化が会社やお店にとって大事なのかは、前の記事「LLMO対策とは?」でお話ししました。

その記事の最後で、「AIに聞いてみる」という最初の一歩を短く紹介しました。この記事では、それをきちんとした手順にします。

用意するのは、紙とペンか、表計算のシートだけです。お金のかかる道具は使いません。自分の会社がAIにどう答えられているかを、今日から自分で調べられるようになります。

いわば、自分でできる「LLMO診断」です。書いているのは、横浜を拠点に、LLMO対策やSEOに対応する Alythron です。

調べる前に用意するもの

用意するものは、次の2つです。

  • 質問リスト:AIに聞く質問を書いておく紙やメモ
  • 記録用の表:AIの答えを書きこむ表

記録用の表は、ノートに線を引いたものでも、表計算のシートでもかまいません。大事なのは、毎回同じ形で書き残すことです。あとで見比べるときに、ぐっと楽になります。

時間は、はじめての方でも1時間ほど見ておけば足ります。慣れてくると、もっと短くすみます。

手順1:お客さんが聞きそうな質問を5つ作る

まずは、AIに聞く質問を作ります。ここが一番大事なところです。

コツは、お客さんになったつもりで考えることです。お客さんは、あなたの会社の名前を知らないかもしれません。なので、社名ではなく「地域」「業種」「困りごと」を組み合わせて聞くはずです。

お客様がAIに聞きそうな質問を表す画像

業種ごとに、質問の例を挙げます。

  • 税理士・行政書士などの事務所:「横浜で、相続の相談にのってくれる税理士は?」
  • 工務店:「神奈川で、冬でも寒くない家を建てられる工務店を教えて」
  • 歯科医院:「川崎で、子どもが通いやすい歯医者はある?」
  • 部品を作る会社:「少ない数でも金属の部品を作ってくれる会社は?」

同じ業種でも、困りごとが変わると答えも変わります。たとえば歯科なら、「土曜もやっている」「痛くない治療」など、聞き方はいろいろです。

5つの質問の作り方

質問は5つ作りましょう。次のように分けると、かたよりが出にくくなります。

  1. 地域+業種だけの、ざっくりした質問
  2. 地域+業種+一番多い困りごと
  3. 地域+業種+2番目に多い困りごと
  4. 地域を入れない、困りごとだけの質問
  5. 「〇〇と△△、どちらがいい?」のような比べる質問

たとえば、神奈川の工務店なら、5つの質問はこうなります。

  1. 「神奈川で、おすすめの工務店は?」
  2. 「神奈川で、冬でも寒くない家を建てられる工務店は?」
  3. 「神奈川で、木の家にくわしい工務店を教えて」
  4. 「家を建てるとき、予算の相談にのってくれる会社は?」
  5. 「家を建てるなら、ハウスメーカーと工務店のどちらがいい?」

困りごとがわからないときは、お客さんから最初によく聞かれることを思い出してください。電話やメールで聞かれることが、そのまま質問の材料になります。

作った5つは、言葉を変えずに書き残しておきます。毎回同じ言葉で聞くことが、あとで変化を見るための決まりです。

手順2:ChatGPT・Gemini・GoogleのAI概要で聞く

代表的なAIサービス(ChatGPT, Gemini, GoogleのAI概要)に関した画像

質問ができたら、AIに聞いてみます。使うのは、次の3つです。

  • ChatGPT:文章で答えてくれるAIの代表
  • Gemini:Googleが作っている、文章で答えるAI
  • GoogleのAI概要:Google検索の一番上に出る、AIがまとめた答え

AI概要は、ふつうにGoogleで検索するだけで見られます。ただし、すべての検索で出るわけではありません。Googleは、AIの答えが役に立つと判断したときに出す、と説明しています。出なかったときは「出なかった」と記録すれば大丈夫です。

聞くときの3つのコツ

1. ログインしていない状態で聞く

ログインしたまま聞くと、ふだんの使い方が答えに影響するおそれがあります。ブラウザのシークレットモードを使うと、ログインしていない状態にしやすくなります。

Geminiは、一部の機能ならログインしなくても使えると、Googleのヘルプに書かれています。ChatGPTも、ログインせずに使える場合はその状態で聞きましょう。

2. 質問ごとに、新しい会話で聞く

同じ会話の中で続けて聞くと、前の質問の内容が答えに混ざることがあります。質問を1つ聞いたら、新しい会話にしてから次を聞きましょう。

3. 答えは毎回変わるものと考えておく

AIの答えは、同じ質問でも毎回同じとは限りません。Geminiには、同じ質問の答えを作り直す機能もあります。

なので、1回の結果だけを見て、喜んだり落ちこんだりしなくて大丈夫です。気になるときは、日を変えてもう一度聞いてみてください。

手順3:答えを記録する

AIの答えを見たら、表に書きこみます。記録するのは、次の5つです。

  • 名前が出たか:自分の会社の名前が答えにあったか
  • 何番目か:いくつか挙がった中で、何番目に出たか
  • 書かれた情報は正しいか:場所や、やっていることが合っているか
  • 出典として何のサイトが出たか:答えの下などに出るリンク先
  • ほかに誰が出たか:自分の代わりに挙がった会社

記録表の例

たとえば、横浜の税理士事務所なら、こんな表になります。会社名は伏せて、A社・B事務所のように書いています。

日付 AI 質問 名前 何番目 情報の正確性 出典サイト 他に出た会社
10/2 ChatGPT 質問1 出た 3番目 住所が古い 業界の紹介サイト A社、B事務所
10/2 Gemini 質問1 出ない - - 地図の情報 A社、C事務所
10/2 AI概要 質問1 出ない - - A社のサイト A社

質問が5つ、AIが3つなので、1回で15行になります。

この例からは、いくつかのことが読みとれます。ChatGPTには名前が出たものの、住所が古いまま紹介されています。GeminiとAI概要には出ず、A社はどのAIにも挙がっています。

こう並べると、「まず住所を直す」「A社がどう紹介されているかを見る」など、次にやることが見えてきます。表にしておくのは、このためです。

出典のサイトは、あとで大事な手がかりになります。AIがどこの情報を見て答えたのかがわかるからです。Geminiでは、答えの下などに「ソース」のボタンが出ることがあり、押すと関連するリンクが見られます。

答えの画面は、スマートフォンの画面の写しなどで残しておくと安心です。あとで見返したときに、どんな書き方だったかがわかります。

手順4:自分の会社の名前で聞く

ここまでは、お客さんのふりをして聞きました。最後に、自分の会社の名前で聞いてみます。

  • 「〇〇(会社名)ってどんな会社?」
  • 「〇〇(会社名)の場所と営業時間を教えて」

ここで見るのは、書かれた情報が正しいかどうかです。次のようなまちがいがないか、確かめてください。

  • 移転する前の、古い住所
  • もうやめたサービスや、終わったメニュー
  • 変わる前の営業時間や電話番号
  • 似た名前の、別の会社とのとりちがえ

AIがまちがえるのは、めずらしいことではありません。Googleも、AI概要の答えにはまちがいがふくまれることがあるとしています。Geminiについても、不正確な情報を出すことがあると書かれています。

だからこそ、自分の会社についてどう書かれているかを、一度見ておく意味があります。

Alythronってどんな企業?をAIに聞いた際の説明画像

ちなみにAlythronを調べてみると上記画像のように紹介されました笑

事業内容は大枠間違ってないですね。まだまだ改善の余地はありますが。。。

調べるときに、つまずきやすい3つの点

はじめて調べる方が、よくつまずくところをまとめます。

1. お客さん向けの質問に、社名を入れてしまう

「〇〇工務店はおすすめ?」と聞けば、名前が出るのは当たり前です。お客さんのふりをする質問には、社名を入れないでください。社名で聞くのは、手順4のときだけです。

2. 1回の結果で決めてしまう

AIの答えはぶれます。1回出なかったからといって、いつも出ないとは限りません。反対に、1回出たからといって、安心しきるのも早すぎます。

3. 毎回、質問の言葉を変えてしまう

聞くたびに言葉を変えると、答えが変わった理由がわからなくなります。質問リストの言葉を、そのまま使うようにしましょう。

結果の読み方と、次にやること

記録がそろったら、結果を見ていきましょう。よくある3つのパターンに分けて、次にやることをまとめます。

名前が出なかったとき

はじめて調べると、名前が出ないことは多いです。がっかりしなくて大丈夫です。

まずは、自分の代わりにどの会社が出ていたかを見てください。その会社のサイトや、紹介されているサイトを見ると、ヒントが見つかることがあります。

たとえば、お客さんの困りごとに答えるページがあるか。会社の情報が、いろいろなサイトにのっているか。自社にないものがあれば、それが次にやることの候補になります。

情報がまちがっていたとき

まちがいの元になっていそうな場所を探します。出典のサイトを見ると、古い情報がそのまま残っていることがあります。

まずは、自分で直せるところから直しましょう。自社のサイト、Googleマップの情報、SNSのプロフィールなどです。社名・住所・電話番号・営業時間を、どこでも同じ書き方にそろえておくことが大切です。

ただ、直したからといって、AIの答えがすぐ変わるわけではありません。少し時間をおいて、また同じ質問で確かめてみてください。

出典に何が使われていたか

出典のサイトを見ると、AIがどこを頼りにしているかが見えてきます。

  • 自社のサイトが出ている:サイトの中身が読まれている
  • 地図の情報が出ている:Googleマップなどの情報を見ている
  • 紹介サイトや口コミが出ている:ほかの場所での紹介を見ている

どこを重く見るかは、AIによってちがいます。出典が自社サイトばかりなら、ほかの場所で紹介してもらう工夫も考えどきです。

LLMO対策のやり方の全体は、1本目の記事にまとめています。どこかの会社に頼むことを考えている方は、2本目の記事も参考にしてください。

毎月同じ質問で記録すると、変化がわかる

1回調べて終わりにせず、毎月同じ日ごろに、同じ5つの質問で聞いてみてください。これが、LLMO対策の効果測定の基本になります。

SEOなら、検索の順位で効果を見られます。一方で、AIの答えに名前が出たかは、順位のようには数えられません。Googleには、サイトへのアクセスを調べる道具(Search Console)があります。ただ、AI概要に出たサイトへのアクセスは、ふつうの検索の数字にふくめて数えられます。

なので、手で聞いて記録した表が、わかりやすい物差しになります。毎月の記録を並べると、たとえば次のような変化が見えてきます。

  • 15回のうち、名前が出た回数が増えたか
  • まちがっていた情報が、直っているか
  • 出典に、自社のサイトが出るようになったか

サイトを直した月には、何を直したかもメモしておきましょう。あとで、どの手が効いたのかを考える材料になります。

AIの答えはぶれるので、1か月の上がり下がりより、数か月の流れを見るのがおすすめです。

LLMO診断のツールについて

LLMO診断ツールを表す画像

「LLMO ツール」で調べると、AIの答えを調べるための道具がいくつも見つかります。ここでは特定の道具はすすめず、考え方だけお伝えします。

ツールでできること

  • たくさんの質問を、まとめて自動で聞ける
  • 毎日など、こまめに記録をとれる
  • 結果を、グラフなどで見やすくしてくれる

質問の数が多い会社や、いくつものお店を持つ会社には便利です。

ツールの限界

  • 道具の中で聞いた答えと、お客さんが見る答えは、同じとは限らない
  • 何を聞くかを決めるのは、結局は人
  • 書かれた情報が正しいかは、自分の会社を知る人にしか判断できない
  • お金がかかるものが多く、続けるほど費用がふくらむ

小さな会社やお店なら、まずは手で聞くので十分です。5つの質問を3つのAIで聞くだけなら、無料ででき、1時間ほどで終わります。手で何回か続けてみて、手が足りなくなってから道具を考えても遅くはありません。

よくある質問

Q. 無料のLLMO計測ツールはありますか?

この記事で紹介したやり方なら、道具を使わずに無料でできます。ChatGPT、Gemini、GoogleのAI概要は、どれも無料で使える範囲があります。

道具には無料で試せるものもありますが、できることや条件はそれぞれちがいます。使う前に、何ができて、いつからお金がかかるのかを確かめてください。

Q. おすすめのLLMOツールは?

この記事では、特定の道具の名前は挙げません。会社の大きさや、調べたい質問の数によって、合うものがちがうためです。

まずは手で何回か調べてみて、「何をもっと楽にしたいか」をはっきりさせましょう。それが、道具を選ぶときの物差しになります。

Q. LLMOの無料診断はありますか?

自分で調べるなら、この記事の手順がそのまま無料の診断になります。

手が回らない方や、ちゃんと調べてほしい方には、Alythronの「AIの答えチェック」もあります。くわしくは、この下でご案内します。

Q. 質問は5つより多いほうがいいですか?

はじめは5つで十分です。数を増やすと、記録するだけで手いっぱいになりがちです。

続けるうちに、聞きたい質問が増えてくることもあります。そのときは、前の5つは変えずに、新しい質問を足していきましょう。

Q. スマートフォンだけでも調べられますか?

調べられます。ChatGPTやGeminiは、スマートフォンのブラウザでも使えます。AI概要も、スマートフォンでGoogle検索をすれば見られます。

ただ、記録をつけるときは、パソコンのほうが楽です。聞くのはスマートフォン、書くのはパソコン、と分けてもかまいません。

Q. 名前が出なかったら、LLMO対策は何から始めればいいですか?

まずは、会社の情報をどこでも同じ書き方にそろえることです。次に、お客さんの困りごとに答えるページを、自社のサイトに用意します。

どちらも、今日から自分で始められます。何から手をつけるか迷うときは、相談していただくこともできます。

手が回らない方へ:無料の「AIの答えチェック」

「やり方はわかったけど、調べる時間がとれない」
「自分で調べた結果の読み方に、自信がない」

そんな方のために、Alythronでは無料の「AIの答えチェック」を行っています。

チェックの内容

  1. お客さんが聞きそうな質問を、5つ決めます
  2. ChatGPT・Gemini・GoogleのAI概要で実際に聞き、名前が出るか・情報が正しいかを調べます
  3. 結果を1枚にまとめて、お送りします

条件

  • 料金は無料です。
  • 受け付けは、月5社までです。 その月の枠が埋まったときは、翌月のご案内になります。
  • チェックのあとに、契約していただく必要はありません。

申し込み方法

お問い合わせフォームから、お問い合わせ内容の「MEO・SEO・AI・LLMOについて」を選んでください。「詳細・ご要望」の欄には、次の3つをご記入ください。

  • 「AIの答えチェック希望」
  • 会社名
  • サイトのURL

チェックのあとで、くわしい対策を考えたい方には、LLMO対策の代行にも対応します。内容はLLMO対策・運用代行のページをご覧ください。

まとめ

最後に、この記事のポイントをまとめます。

  • お客さんが聞きそうな質問を、地域・業種・困りごとから5つ作る
  • ChatGPT・Gemini・GoogleのAI概要で、できればログインせず、質問ごとに新しい会話で聞く
  • 名前・何番目か・情報の正しさ・出典・ほかに出た会社を記録する
  • 社名でも聞いて、古い情報やまちがいがないか確かめる
  • 毎月同じ質問で記録すると、変化がわかる

AIの答えは、毎回同じとは限りません。それでも、記録を続ければ、自分の会社がどう見られているかの流れが見えてきます。まずは5つの質問を書き出すところから、始めてみてください。

※この記事で紹介したやり方や、AIの答えチェックは、AIの答えへの掲載や、問い合わせ数・売上などの成果を保証するものではありません。AIの答え方は、AIを作っている各社の仕組みによって決まります。
※ChatGPTはOpenAI、GeminiはGoogleのサービスです。Alythronは各社と提携しているわけではありません。
※Googleの説明は、確認した日の内容です。最新の内容は、下の資料の公式ページでご確認ください。

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